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    いけばな

    2011'10.04 (火)

    「菊の節句」

    菊の生花一種生(拙作)です。生花一種生 菊(拙作)
    花器は御玄猪、花留は正式な花配りです。
    今回は古い作品の写真ではありません。
    今年の菊を愛でたくて、さっき生けました。

    明日、10月5日は旧暦の9月9日。
    重陽の節句=菊の節句です。
    なんでまた、旧暦で?とお思いですか?

    日本の節句は本来5回あります。
    1月7日 人日(じんじつ) 七草
    3月3日 上巳(じょうし) 桃の節句
    5月5日 端午(たんご)  菖蒲の節句
    7月7日 七夕(たなばた) 笹の節句
    9月9日 重陽(ちょうよう)菊の節句
    中国では古来、奇数は縁起のよい陽の数とされ、
    祝日として、いろいろな行事が行われました。
    中でも、一番大きな陽の数である九が重なる9月9日は「重陽」の節句、
    1年で一番おめでたい日です。
    日本でも明治までは、重陽の節句を盛んにお祝いしてきました。
    でも私たちには、あまり馴染みがありませんよね。なぜでしょう。

    明治6年に、日本は旧暦(太陰暦・天保暦)から
    新暦(太陽暦・グレゴリオ暦)に改暦になりました。
    それ以前、日本古来の年中行事は、旧暦で行われて来ました。
    旧暦と新暦には、月により1ヶ月から2ヶ月の差があります。
    年中行事をそのまま新暦に移行すると、
    当然、季節感のずれた行事になってしまいます。
    たとえば、1月7日に、春の七草が露地に育ってますか?
    でも温室栽培で、スーパーに「七草セット」が売ってるから大丈夫。
    菖蒲や笹は花が咲かないし、桃も開花期調整が比較的容易です。

    でも、菊はね、本来は短日植物。
    昼より夜が長くならなければ咲かない植物です。
    夏咲き品種の菊で無い限り、露地栽培の菊はお彼岸前には咲きません。
    秋分の日以前にお店に並んでいる菊の切花、あれは実は、
    ほとんどが電照菊か輸入品、または外来品種か改良品種なんですよ。
    新暦9月9日に、季節をたがえて無理やり咲かされた可愛そうな菊を
    たっぷり生けて寿ぐ気持ちに、私はなれないのです。
    たぶん多くの日本人が同様の感情で、
    新暦の9月9日に菊を愛でることをやめたんじゃないでしょうか。
    重陽の節句は、しだいに忘れ去られていきました。
    その代わり、本来菊の咲く10月後半から11月に、各地で菊花展が行われて、
    コンテストやら菊人形やら、とてもにぎやかですね。

    そういうわけで、私は明日、旧暦の菊の節句がとても楽しみです。

    菊酒
    菊の香りを移した菊酒を飲んで、邪気を払い長命を願います。
    京都の法輪寺には、菊酒を飲んで700歳もの長寿を得た
    という中国の菊慈童の像があります。
    菊をお酒に漬け込んで作るのが本当ですが、日本酒の上に菊の花びらを浮かべて、
    香りを楽しみながら乾杯しても雰囲気が楽しめますよ。

    菊花茶
    これは文字通り、菊の花を乾燥したお茶です。
    お湯の中にキレイな菊の花が開き、香りもさわやか。
    ビタミンがたっぷりで、漢方薬では視力回復の薬として処方されます。

    食用菊
    食用菊は、山形産「もってのほか」が美味。天ぷらや和え物に。
    10月下旬から収穫期ですから、これからスーパーに出回るでしょう。

    菊湯
    菊は保温効果が高く身体の芯まで温まるので、夏の疲れを癒すにはピッタリです。
    菊湯に用いるのは、野生種のリュウノウギクという種類だそうです。
    でもこれはよくわからないので、私はカモミールで菊湯をやりますよ。
    カモミールはキク科の植物で「ハーブの女王」。
    お茶として飲めば、身体を温めて、気持ちを穏やかにする効果があります。
    スーパーでティーバックが売ってますから、お手軽に、試してみてください。
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    23:50  |  コメント(2)  |  トップへ  |  EDIT

    Comment

    ★また賢くなりました

    尊敬します!
    今日の記事は小説を書くときに知っていれば大いに役立ったのに、、、と惜しい!って思いました。
    時代小説を書くと陰暦、時刻など照り合せや変換が大変。
    一覧表を見ながら書きましたが、ずれは当然あり難しかった。

    自然と共存しているような陰暦は、女性にとっても関わり深いものですし、昔ながらのものは大事にしたいですね。

    高3のときの試験で「重陽の節句はいつ」の質問に9月9日と書いた私の答案は大正解! 
    正解者は少なかったようです。
    知識!なかったのですよ。
    ただ1月1日、3月3日、5-5、7-7とくれば9-9くらいは見当がつきました。(ずるかった?)

    あとでまたゆっくりと拝読いたしますね。
    白秋マダム   
     2011年10月05日(水) 12:42 | URL | コメント編集

    ★白秋マダムさんへ

    昭和初期の先達のいけばな指南書が、池坊から復刻刊行されています。
    順を追って生けた花の図とともに、季節と月が書き添えられています。
    その月と図が、どうも暦とずれているのに気がつき、
    調べてみたら、こういうことにたどり着きました。
    20年ほど前のことです。

    マダムは、調べなくても高3で既に
    わかっていらしたのですから、本当に勘の鋭い方ですね!!

    旧暦は、現代でも生活の役に立つものです。
    衣替えも、新暦でやるより旧暦の方がぴったりです。
    生活の節目と季節感がしっくり合うのは、なにより健康に良いと感じます。
    早く股引を出してあげなくちゃ。
    おはな   
     2011年10月05日(水) 23:34 | URL | コメント編集

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