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    いけばな

    2012'05.30 (水)

    オクラレルカという植物

    生花三種生 オクラレルカ初夏の生花三種生です。
    緑色がきれいなオクラレルカ 
    涼しげな縞フトイ 赤いヘリコニア 
    京都のいけばな研修所での初期の作品。

    午前中の講義で先生は、植物の出生と
    植物の持つイメージの話をされました。
    「大きいものには小さいものを取り合わせ、
     強い木には風の吹くような草を添える。
     何に何をあわせるかに、思いを込める。
     オクラレルカは水の中に生えていると
     普通、皆さん思っているでしょう?
     私がいけばな講師としてアメリカへ行った時、
     ホテルの庭にオクラレルカが生えていました。
     普通の芝生の脇に、水の無いところに
     オクラレルカは生えていました。
     でも、イメージ的には水生植物ですよね。」

    午後の実技のテーマは「思いを込めて三種生を生ける」でした。
    私は、オクラレルカを生けました。できるだけ水面を大きく見せる花器を選び、
    水生イメージの草2種類を取り合わせ、オクラレルカの葉にたっぷり霧を吹きました。
    私が先生の話を忘れちゃったからそんなことをしたのか。
    それとも、オクラレルカは本当は陸物だという先生に対して、
    水物のイメージを貫いてやろうと果敢に挑んだのか。(笑)
    今となってはもう思い出せませんが、
    とにかく、私はオクラレルカを水生感たっぷりに生けあげました。そして先生は
    お手直しの際、「なるほど。完全に水物だね。」とおっしゃって笑いました。

    多くの人が水辺に生えていると思いこんでいるオクラレルカを
    本当に水辺に生えているのように生けて、
    それを見た多くの人が納得できるなら、それはそれで良し。
    先入観や思い込みに基づく表現であっても、(たとえ事実に反していても)
    見る人の腑に落ちて心地良いのなら、ありではないでしょうか。
    いけばなは、そういう世界だと私は考えます。
    植物の命名の由来も、けっこうイメージ先行なのを 前に書きましたよね。
    平成23年6月7日の記事「トルコキキョウの名前の由来」
    理論も感性もどっちも大切、人間は柔らかい生き物だから。

    そういえば、先日テレビで見たのですが、
    震災の復興支援活動をしている東北のお坊さんが、おっしゃってました。
    「『あの角を曲がると漆の木がある。』と言うと、
     聞いた人は、角が近づくにつれ痒くなるんですね。
     実際にかぶれてしまう人もいる。
     それほど人間は、感情の生きものです。
     そういうことを、感情論だと言って切り捨てるべきではない。」

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    2011'10.26 (水)

    紅葉ねこじゃらし

    エノコロソウの立花(拙作)妖怪ねこむすめ?
    じゃないよ
    紅葉ねこじゃらし

    高架橋の歩道わきの草むらに、
    尾花と、ねこじゃらしが風にゆれて、
    いわし雲の空に光っていました。
    キリンソウも、2、3本なら風情があります。
    キリンソウ=セイタカアワダチソウ=ブタクサ
    私は幸いこの花のアレルギーはありませんが、
    耕作放棄地に見渡す限りまっ黄色に咲いていると
    さすがに息を止めて走り去りたくなります。
    あ、また話がそれました。

    写真は、ねこじゃらし=エノコロソウの立花(拙作)です。
    かつて「現代立華」と言われた分類の生け方です。
    秋深くなるとエノコロソウの葉も、紅葉します。
    写真のように、葉先も黄色くなりますが、
    乾燥してくるくると巻いた葉を、ゆっくりと切らないように広げてご覧なされ。
    軸の部分が真っ赤に紅葉していますよ。
    これをいけばな作品の見せ場として生かすには、それ相当の熟練が要ります。
    あるときこっそり、仙人(私の師匠)が私に、その妙術を見せてくれました。
    私が仙人に惚れ込んじゃった瞬間です。

    いけばなは、瞬間芸術。
    どんなにすばらしく生けても、やがて花がしおれて終了します。
    文学や書画のように、形になって後世に残らないのです。
    生活の中に上手に花を生け、日々の暮らしに生かされてこその、手段としての芸。
    池坊の古文書には、学ぶべき先師のすばらしい作品図が多く残されていますが、
    それとても「作品録」であって、奥行きの無い「図」には
    実物のすばらしさを完全に表現しきれてはいないのです。
    作者の気合を作品の上に生で感じることができるのは、
    生け上げた瞬間、その場に居合わせたラッキーな人だけ。

    それを、毎週体験できるのが、いけばなの稽古です。
    この時代のこの場所に生まれて、この師にめぐり合い、
    近しく教えを請うことは、宇宙の中では奇跡のような出来事なのですよ。
    そんな一期一会を、1週間に1度繰り返す。なんて贅沢なの!?
    あ゛~稽古行きたいな~!行きたい、行きたい、行きたいよ~!!
    難病なんて吹き飛ばして、1日も早く元気にならないとね!!
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    2011'06.24 (金)

    「悪女」

    「悪女」と聞いたらどんな想像をしますか?
    妖艶な熟女?キュートな小悪魔?
    いけばなで「悪女」を表現するとしたら、どんな花?どんな花器?

    自由花を生けるとき、既製の花器をめったに使わないと、私は以前に書きました。
    「花展」などは、特にそうです。
    十分な制作時間を与えられ、作品に独自性を求められる場だからです。

    しかし、そうでない場合もあります。
    花器を作る道具も時間もない、「コンテスト」や「研修」のような場面。
    もらった課題に即座に反応して、より良い作品を作るには、
    完成まで強い集中力を保てるかどうかと、
    創造力の源である知識、それを具現化する技術
    をどれだけ自分の中に蓄えているか、が勝負になります。

    自由花「悪女」(拙作)今回の写真は、そういう状況での作品です。
    午前の講義後、各自テーマを設定し、
    午後の実習2時間で制作すること。
    決めたテーマを途中で変更できないように、
    みんなの前で発表してから制作に望む。
    そういう条件で、
    自由花におけるテーマの重要性
    を勉強する、すばらしい機会でした。

    許された制作時間はたいへん短く、
    研修所には売店もありますが、
    花器を製作する十分な資材は置いてないので、
    研修所の花器庫から花器を拝借するのが
    この場合は、現実的です。

    さあ、みなさん、この写真から、
    私が午前中に掲げたテーマを
    推察していただけるでしょうか?
    って、とっくに自分でばらしてますよね
    そう、「悪女」です。

    これから生けるいけばなのテーマは「悪女」。
    午前の講義の最後に、私がこれを発表した時、先生には
    ちょっとしたヒットだったらしく、黒板にでかでかと「悪女」と書かれてしまいました。
    もう、あとからこっそり変更のしようがありません。

    世界三大美女のクレオパトラ、楊貴妃、ヘレネは、同時に三大悪女と言われますが、
    それは、男性を魅了する力で歴史の流れを変えたことが「美人」とされる所以。

    いけばなも、より多くの人の心を魅了するのが大きな目的。
    (もちろん、それがすべてではありませんが)
    人の心をつかんで釘付けにし、作品の前を立ち去りがたくできたなら、
    いけばな作者 冥利に尽きるというものです。

    さて、私の作品は、ちゃんと悪女になったでしょうか?
    わかりません。
    それは、この花を見てくださる、みなさんの感性が決めること。

    この年、私は学院の優秀賞をいただくことができました。
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    2011'06.07 (火)

    トルコキキョウの名前の由来

    トルコキキョウの生花トルコキキョウの名前の由来を知っていますか?

    「トルコ原産の桔梗なんだって。」
    「ふ~ん、きれいだね。
     なるほど、トルコらしい花だね~。」

    嘘です。
    トルコ原産ではありません。
    しかもキキョウ属でもありません。
    でも、納得しちゃうでしょ?

    外国のお花の日本での流通名が、実は
    かなり良い加減に命名されているって、
    あまり、知られていないことですよね。

    日本人は命名の名手。
    イメージ先行で、
    その名前でみんなが納得しそうなら、
    それでよいと言う感じでしょうか。

    トルコキキョウの名前の由来は、諸説あるようです。
    (1)「つぼみの形がトルコの塔に似ているから」
    これもかなりアバウトな感じしますね。
    (2)「桔梗に、似て非なるものだから」
    それでだいたいトルコあたりの植物だろう、
    と乱暴に命名しちゃうところが、日本人てすごい。
    他にも多数のこじつけが…。
    まあ、何でもいいじゃありませんか。こんなに美しい花なんだから。


    写真はトルコキキョウとオクラレルカの生花(拙作)です。

    花型としては、かなり変則的な生花二種生です。
    「まぜいけ」に近い、「のりいけ」の手法の応用です。
    (普通は夏から秋に行う手法ですが、少し季節を先取りしています。)

    花器はグリーンと朱色のぼかしのガラス製。
    実物は、写真で見るより、ずっときれいな花器なんですよ。
    ひとめぼれで買いましたが、意外に使い方が難しかったのです。
    写真では暗いので、よく分かりませんが、
    明るいところでは、剣山が透けて見えてしまいます。

    教室の廊下で、通りかかった先生をとっさに捉まえて、伺ったら、
    剣山を見えなくする知恵を、さらりと教えて下さったのですが、
    後で、この先生がすごい教授だったと知って、
    今更ながら、思い出すたびに、冷や汗が流れます。
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    2011'05.29 (日)

    雨に歌えば

    自由花 雨に歌えば(拙作)5月に台風だなんて、まあ!
    今、外はすごい雨が降り始めましたよ。
    恐いくらいですが、こういうときは、
    逆手にとって楽しんじゃいましょう

    雨のしずくがひとつ落ちると、
    花がいちりん生まれる。
    こんな雨だったら、いかが?
    今日のように、すごい雨の翌日は、
    どんなにたくさんの花が咲くのかな~

    写真の自由花のテーマは『雨に歌えば』です。
    花材は、ユーチャリス、紫陽花、ラークスパー、
    モルセラ、オクラレルカ、グリーンアスパラです。
    花器はアクリルシャーレを細工したもの。
    敷板はカラーアクリル板を、大小円形カットしてあります。

    池坊いけばなの様式は、立花、生花、自由花の3種類ですが、
    自由花は特に造形芸術の要素も濃いので、作っていて、楽しくてたまらないです。

    私の場合は、自由花制作のとき、出来合いの花器はほとんど使いません。
    ひと様の心のこもった花器では、私には自由な創作が難しいと感じるから。

    これを作っている間、ずーっと私の頭の中に、
    『雨に歌えば』のメロディがぐるぐる流れていましたよ。
    ほら、聞こえますか?
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    2011'05.22 (日)

    紫陽花の季節がやってくる

    紫陽花の立花(拙作)ちょっと気が早いけど、
    紫陽花の立花(拙作)です。
    写真ではわかりにくいのですが、
    ピンクの紫陽花がぐっと前へ出ていて、
    立体感のある、初夏の立花なんですよ。
    立花19ヶ条「牡丹胴」の応用です。
    紫陽花は、たくさんの額花が集まって、
    瑞々しいお菓子みたい。
    色もいろいろ、生けるのが楽しいです。
    私は昔、門標申請するとき、
    雅号を「紫陽花」にしようかと迷いました。

    紫陽花は花もきれいですが、
    4月頃には木物として、
    新芽の美しい枝も生けます。
    水揚げも簡単で、矯めもよく効くので、
    初心者の練習にはうれしい花材。
    小学生のとき、よくこれで生花の稽古をしました。

    私の家の周りの里山には、額紫陽花が自生しています。
    山野草ファンの好きなヤマアジサイも、味があって素敵ですが、
    野生味の強い植物は、植木鉢での栽培がとても難しく、
    我が家では、購入して3年で消えてしまいました。
    湿気があって日当たりが良い、肥えた土地が好きな植物。
    うーん、案外贅沢だなあ。

    最近流行の、白や薄緑色の紫陽花も大好き。
    6月の蒸し暑さを忘れさせてくれる、清涼感がありますね。
    近所に、毎年きれいに咲かせる家があるので、これからの季節が楽しみです。
    園芸種には西洋紫陽花が多いですが、日本古来の
    カシワバアジサイや、ノリウツギも紫陽花の仲間だそうですよ。

    最後にご注意。
    紫陽花には、ごくわずかですが毒があります。
    いけばなに使う植物には、弱毒性のものがけっこうあるんですよ。
    お花を生けた後の、楽しいティータイム。その前に石鹸で良く手を洗いましょうね。

    (予約投稿です。)
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    2011'05.07 (土)

    自由花 てっせん

    自由花 てっせん(拙作)いつもの散歩道の途中に、
    てっせんがきれいに咲く家があります。
    これからの季節は、
    道沿いのお宅の、お庭の花が楽しみです。
    いけばなでは「花は足で生けろ」と教わりました。
    自分で歩き回って、咲いている姿をよく観察すること。
    生態や風情を知る重要な勉強です。

    切花のてっせんは、水揚げが難しい花材です。
    切口に塩をもみこむのもひとつの方法。
    仙人から伝授された秘策がいくつかあります。
    花材を、命あるものとして慈しむ、技術の勉強です。

    この自由花は、京都の研修で生けたもの。
    「自分で決めたテーマを
    いかに説得力を持って作品に表現できるか」
    という課題の実習でした。
    植物という素材を通して表現をする勉強。
    私が掲げたこの作品のテーマが、わかりますか?
    うふふ。
    わかってくれるとうれしいなあ。漢字一文字です。

    明日3時ころ発表します。


    追記(5月8日15:00)
    それでは答えです。
    「光」でした。
    なーんだ期待はずれ?ゴメンなさい。
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